第18章 異世界コラボ~銀魂編~
神楽ちゃんの知り合いと云うことは敵襲ではないかな。
黙って状況整理をしているアリス。
勿論、敦も何も云うことなく神楽達のやり取りを観ていた。
「ああ?土方さーん。やっぱりチャイナの奴、生きてやしたぜ…チッ」
「当たり前だろ!何言ってんのお前ェ!?夜兎を売り捌いてる人身売買組織を追ってるって今朝、会議でちゃんと言ったよね!?狙いがチャイナ娘だって事も伝達したよね!?」
「あり?そうでしたっけ?クソチャイナの名前が出た瞬間からの記憶が曖昧で……」
「ああん?お前らが仕事してねーからこんな目にあったアルか?きっちり働けや税金ドロボーが!」
「てめーは1銭たりとも納めてねーだろーが」
そう言い放つ青年は、手に持っていた紫色の傘を神楽に投げ付ける。
其れを難なく受け止める神楽。
そして、そのまま傘をその男に向ける。
「……あっくん。あんな物の渡し方とか見たことある?」
「否…。完全に悪意のある渡し方だったね」
傘を向けられて、腰に吊った刀を抜刀する青年。
「……オイ。此処で暴れる気じゃねーだろうな、総悟」
「俺に聞かねーで下せェ。先に構えたのはアイツでさァ」
「この神楽様に先越されて悔しいんダロ?クソサド。慰めてやろうカ?」
「ハッ、どうせあいつらに捕まってただけだろ?無理すんなや」
「今日こそボコボコにしてやんヨ!」
「返り討ちにしてやらァ!」
2人が同時に地面を蹴る。
完全に二人の世界に入ったようだ。
先程まで止めに入っていた男が溜め息を着いて他の連中に倒れた男達の連行を指示した所で、漸く敦とアリスの方を向いた。
「……お前達は此処で何している?」