第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「私は良く状況が飲み込めないまま此処にいるんだ。ねえ、其れを外してあげたら色々教えてもらう事って出来るかな?」
「勿論アル!私が知ってるコト、何でも教えるネ!」
「…素直な子だね。言葉に何一つ嘘が無い」
「?」
「此方の話だよ」
ニッコリ笑ってそう告げたと同時に神楽を拘束していたモノ全てが外れる。
「!」
何が起こったのか判らないと言わんばかりに目を見開いて自由になった手を見つめる。
「取り敢えずあっくん一人で戦ってるから手伝わないと」
「任せるヨロシ!きっちりヤリ返してやるネ!」
そういうと神楽は男達に向かっていった。
「…速い」
その速度に驚いたのも束の間、瞬く間に男達をぶっ飛ばして行く神楽。
それを「おー。」と感嘆しながら観ているアリスの隣に、その戦場に混ざっていた敦が離脱し、スタッと着地した。
同時に手足が元に戻る。
「お疲れ様、あっくん」
「…あの子、強いね」
「なんか、宇宙最強の宇宙人らしいよ」
「えぇ!?宇宙人!?」
敦が大声で驚く。
その声に重なるように。
ドオォォンと轟音が鳴り響き―――爆発が起こった。
「ん?新たな敵襲かな?」
「……アリスちゃんと一緒で良かった…」
一瞬で焼け野原の様になった自分達の周りを見て敦がボソリと呟く。
『誕生日じゃない日おめでとう』がアリスと敦を爆風から守ったのだ。
シン―――………
一瞬、静まり返った部屋。
しかし、本当に一瞬だった。
「総悟オォォォォ!!お前、いきなりバズーカをブッ放すなっていつも言ってるだろうがぁぁぁ!」
「いやーすいやせん。チャイナの声が聴こえた気がして…つい。」
「ついじゃねぇーよ!ついじゃ!」
爆音のした方から黒尽く目の人間が数人、大声を上げながら駆け寄ってくる。
「…なんか騒がしい連中が来たね」
「そうだね。あの人、何か国木田さんに少し似てる」
「あー」
その集団を見ながら暖気に会話していると、ガサリと男達の山から神楽が這い出てくる。
「あ、神楽ちゃん忘れてた」
「……大丈夫そうだね」
敦の云う通り、身体は大丈夫そうだが。
「いきなり何するアルか!?このチンピラチワワが!」
顔は一目瞭然、怒りが浮かんでいた。
脇目も振らず、バズーカを背負っている男にズカズカと歩み寄っていく。