• テキストサイズ

【文スト】不思議の国の異能少女

第9章 パラサイト


「隠蔽か?」

「そう。でも、警察はその一部の人間。一般人に隠してただけだから情報規制に入るのかな?」

「確かに俺も社長に詳しく聞くまで知らなかったが…。」

「嗚呼…社長に『パラサイトに気を付けて』って言ったのは私だからね。」

「「!?」」

国木田と、太宰まで大きく反応する。

降りると小さく告げたアリスを太宰がアッサリ解放する。

「5年程前に一度会っただけではなかったのかい?」

「そうだよ。社長は5年も前に私が言ったことを気に止めて、忘れなかったんでしょ。軍警と違って。」

アリス達が話をしていると、突如ドアが開き、大きな音を立てながら見知った人物達が入ってくる。

「離せ!私は警察官だ!こんな奴らとは全く関係ないんだ!」

「!お前は!」

「国木田さん。怪しい奴がこの部屋を監視カメラで観ていたので連れてきました。」

「でかしたぞ!敦!その男もそのまま捕らえてろ!」

「はい!あっ!暴れるな!」

「五月蠅い!私はっ………!?」

男が何かを叫ぼうとして止める。

男の視界に先程まで居なかった人間が映る。

「?」

敦に拘束されて入ってきたのは依頼人だった男。

かなりの抵抗をみせていたが虎の目に為っている敦に力で勝てるわけない上に、勝てないと思ったのか。

突如その抵抗を止めてしまった。

「?」

アッサリと逃走犯と同じ様に床にうつ伏せで拘束される。

「はい、これ。」

「よく見つけた!」

鏡花が差し出したのは手錠。

それで2人を拘束する。

「お前!何故僕の指示通りに動いていない!?」

逃走犯の男が驚きを隠さずに、怒鳴るようにいい放つ。

警察官の男は無言を貫くも、代わりに可愛らしい声が響いた。

「成る程、そう言うことか」

「何が?成る程だ?」

国木田がアリスに問う。

「逃走犯に用事があったんだよね?」

「!」

バッとアリスの方を向く警察官。

「話を戻すけど。私はあの当時、軍警なんて潰れればいいと思ってたから…国兄。」

「……。」

国木田は何も言わない。
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp