【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第36章 36話
「生で見てもマジで澪にそっくりだぜ、制服も桜が丘っぽいしすげー」
窓からこちらに来ていたのはなんとミルキだった
そして訳のわからない事を言いながら私に近づいてくる・・
「えっ!?な、なんですか・・、ここは・・っ」
じっと見ながら近づいてくるミルキに私は怖くなり、後ずさるもすぐに踊り場の格子にぶつかってしまった・・
格子の向こうには森が広がっている、この場所は2階?3階?どちらにせよ飛び降りて逃げるのは無理そうだ・・
「ちょっと制服見ていいか?」
「ひっ・・・は、はい・・」
ところがミルキは近くまで来たものの、ジロジロと眺めるだけで私に触れようとはしなかった。
ただ制服を見せてほしいと言われたので私はブレザーを脱いで渡す
「はー、リボンは違うけどあとはまんまだな。お前秋山澪か?」
「えっ?ち・・ちがいます・・けど・・」
「やっぱそうか、そんなわけねーよな・・。ま、いいや、ついてこい」
「は・・、はい」
そうして私はミルキの後について室内へ入る
ミケは、ミルキが片手を振ると走り去っていったので
おそらく彼が私をさらうよう命じたのだろう・・。感心できないけど利口な犬?だ
中に入るとそこは豪華絢爛な王朝風の客室らしき部屋で、思わず私はその装飾に目を奪われた。
はぁーとため息をつきながら見渡していると、ミルキはいつの間にかそそくさとドアから廊下へ出てしまい、私は慌てて後を追う
だただたカーペットの長い廊下をずんずんと進むミルキ
どこまで歩くのかと思っていると、ある場所でとまって地下へと降りた。
テンキーが壁に取り付けられた扉を前にパスワードを押す
次の扉では指紋認証
その次の扉では虹彩認証と、恐ろしく念の入ったセキュリティだ。
そうしてやっと行き着いた部屋は何とも無機質で、ガガガピピピとコンピューター特有の機械音が静かに鳴る薄暗い場所だった。
いつも居るからなのか、機材の座席の周りだけ食べカスにまみれでそこにしか照明がない。