【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第148章 148話
「私が追わないと言って、互いを危険から遠ざけたいと思っているのに…
お前たちはそれでもクモを止めると言うのか。まったく…賞金は撤回されたんだぞ?」
「わかってる、やつらを止めたいと思っているのは本心だよ。」
「…命がけだぞ。」
「…。」
最後の言葉で、クラピカの暗い瞳がゴンを見据える。
その一瞬でビリビリとした緊張感がその場に走り、私まで息を飲んでしまった。
「…掟の刃についてだったな、その話は更に私のリスクを上げることになる。」
そして、クラピカは席を立つと、ゴンを連れて別の席へと移動した。
きっとクラピカの念について、向こうで説明するのだろう。
「あ~~~クソ!結局こうなんのかよ!」
膝に肘をついて下を向き、頭を掻きながら苛立ちを隠さないキルア
彼は諦めるように息をつくと、決心とも観念とも言えるような腹を括った表情で顔を上げた。
「名前はさ、知ってるんだろ?あっちで話してる内容」
「え?…うん…。」
「じゃあオレ達もここで座ってるワケにはいかないよな、ゴンが覚悟決めてんだからよ。」
残されたキルアとレオリオはそう言って互いに顔を見合わせると、席から立ちあがりクラピカの元へ向かう。
その背中を見ながら、私は改めて彼らの絆の強さを見た気がした。
この時は、ただそう感じるだけで…
本当に大切な事に気が付いたのは、その後のこと
250127