【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第35章 35話
「あの・・私もこのスリッパ、はかなくちゃだめですか・・?」
そうしてひと騒動もふた騒動もあり、私達はゼブロさん宅でお世話になる事になった。
差し出されたスリッパや湯飲みはとてもじゃないけど私には重すぎる・・
この家で生活する事に多少ながら不安を覚え始めていた。
「試しにちょっと履いてみてはいかがですか?どうぞ」
「え・・、・・・っと んん!! ・・・っむ・・!むりです!」
「あはははは」
片足も上げられずにスリッパを引きずる私を見て、ゼブロさんは機嫌よさげに笑った・・
もしかして面白がられてる・・?
「なんだよ名前、お前こんなのも持ち上げらんねーのか?」
「うう・・」
私は湯飲みすらも長くは持っていられない
両手で懸命にお茶を飲もうとするが、口まで持って行っても手が震えて熱いお茶がかかり驚いて落としてしまったのだ。
勿論お茶はこぼれてしまって、その後始末をしながら皆の呆れたような視線を感じていた。
クラピカの顔なんて見れない・・・
「お気の毒ですが、この家はあなた向けの食器や生活用品はないんですよ、一ヶ月、がんばりましょう。」
「名前大丈夫?町のホテルで待ってる?」
「・・・が、がんばる・・」
そうして私はこの先の筋トレ生活を思い、肩を落とすのだった・・・・。