【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第32章 32話
―――――――――――――――――――
「列車の時間までしばらくあるな」
「おなかすいたね、お昼にしない?」
「そーだな、少し市場に寄ってくか」
飛行船を降りて乗り継ぎの列車を待っている間、昼食を取ることになった。
一文無しの私はとことん肩身が狭い、お腹がすいたなんてとてもじゃないけど口には出さなかった
黙って3人の横に付いて市場まで行く
そうして適当な飲食店に入り、メニューを差し出されたのだけど
「オレ、ミートスパゲッティ!皆は?」
「私はこのランチセットにしよう」
「オレはドリアがいいな、あとホットコーヒー」
「・・・・・。」
・・・・私は焦っていた
今まで様々な困難や問題を乗り切ってきたけれど
こればっかりは私の力じゃどうにもならない・・・・。
「どうした?食べたいものがないのか?」
何も言わない私に隣に座っているレオリオは顔を覗き込むようにして訪ねる
「あ・・いえ、そういうわけじゃなくて・・、実は・・・。」
・・・・・
「字が読めない?!」
「はい・・。」
「そりゃ大変だぜ、今までどうしてきたんだよ」
「ど・・・どうにか、人に聞いたりしてきました。
飛行船で食事を注文する時もお勧めを聞いたりなんかして」
「それは一大事だな、いいだろう、道中することなど無いのだし私が教える。」
なんと、クラピカが直々にハンター文字の読み書きを教えてくれることに
嬉しい申し出なのだが、少し厳しそうだ。
まあそのくらいでないと英語のテストでも赤点常習者な私は、ハンター文字など到底理解できないだろう。
とりあえずお昼はピラフを頂いた