【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第30章 30話
「良いのです・・なにもかも。
貴女がこの世界に来なければ、死にゆく人間はただ死に・・この世界の秩序のもと全ては流転していたのですから
それは貴女が決められる事ではないのです。ようは自分にできうる事を、自分がなすべき事だけをしていれば、物事は自然に良い方向へ進んでいく物なのですよ。
未来を不安に思う気持ちは誰にでもあるものです、ただ貴女はそれを知ってしまっているが故に複雑に感じるだけ
もっとシンプルに考えましょう、貴女はこの世界に居るどの人間とも変わりのない存在だと
名前さん、自分の分だけ背負えばいい物を・・無理に請け負う事はないのですよ。」
「私がなすべき事・・・」
サトツさんの言葉に力強く頷く
しかしサトツさんは私の目を見つめると小さくため息をついた。
「いいえ、貴女は解っていません、ハッキリお伝えしましょう。
私は『1人で戦う必要はない』と言っているんです。貴女が特別だからと言ってなにも1人で背負う事はありません
あの方達なら貴女を快く受け入れ、そして協力してくれる事でしょう、貴女もそれは解っているはず。
我々もまた同じなのです。このお話しは委員会ではなく、会長自身にお話ししておく事にしますね。
さあ、紅茶も冷めてしまいました、もう一杯いかがですか?」
「ありがとうございます・・。まさかそんな風に言ってもらえるとは思いませんでした。」