【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第26章 26話
「最終試験は1対1のトーナメント形式で行う」
やっとここまでたどり着いた・・。
ハンター試験最終・・・、この試験で私ができる事と言えば・・・
ボドロさんをどうにかして助ける事
周りがトーナメント表を中心にざわついている中、私は横目でボドロさんを見ながら不安を募らせていた・・。
どうしてもいい方法が浮かばないのだ
話しの都合上、彼を死に至らしめたとして失格になるキルア。
私がイルミの存在を試験前に明かして、戦闘を回避する事もできるが
それだとキルア奪還の為にククルーマウンテンに行くくだりがなくなってしまうし
そうなると大きくこの世界の話しを曲げてしまう事になる・・それでは本末転倒だ。
悪魔で私は寸前の所の軌道修正をして、助けられる命や無駄な障害を取り除く事が役割
それ以上の干渉は物語を変えてしまう結果になり、私の知らない展開に転がってしまうから
そうなればもう私は何もできなくなってしまう・・。
と言う事は結局、キルアがボドロさんに攻撃をする所までは私は何もできないと言う事・・・
彼には悪いが、命を救えたら儲け物ほどの事しかできなさそうだ
当たって砕けるしか無いのかな・・
一か八か・・
「それでは最終試験を開始する!!第一試合、ハンゾー対ゴン」
始まってしまった・・
正直この試験・・私の都合で言わせてもらえばここに居る事すら辛い。
できれば見ていたくない
これからどんな光景が目の前に広がるのか・・、知っているが故に辛い・・
気持ち悪くなってきた・・。
「おい、大丈夫か?顔色悪いぞ・・」
レオリオとクラピカの真ん中に立ち、試合を見守っている私
さっそくレオリオが私の異変に気付いて背中をなぜてくれた・・
「・・うん、だいじょうぶ」
「・・・」
クラピカはそんな私を横目でチラリと見て、また試合に視線を戻した。
おそらく私の様子から何か悟ったのだろう・・