【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第23章 23話
「もう!これでいいんです!
私しかポンズさんの事を知らないし彼女と話さなければならない事もあるんです。
説得が上手く行って、バーボンのプレートと引き換えに催眠ガスを貰えたらツルを二回引きます
私がする事はたったそれだけです、寧ろそれだけしかできなくて悔しいくらいなんです!
私がやります!」
柄にもなく少し大きな声を出してしまった。
だって3人ともオレがオレがで話しを聞いてくれないんだもの・・
「そしたらその5分後・・オレが名前さんとポンズさんを担いで出てくればいいんだね。」
「そう、それでミッションクリア」
・・・・
少しの間が飽き、レオリオの「よろしく頼む」という言葉でこの作戦はスタートした。
「じゃあ、いってきます。」
「いいか名前、くれぐれも無理はしないように、危険だと感じたらすぐにツルを引くんだ、解ったな」
「解りました、大丈夫ですからそんなに心配しないで下さい」
クラピカにそう念を押された私は軽く返事をし、洞窟へと歩み始めた。
しかしそうは言ったものの・・、否めない恐怖とプレッシャーは17歳の私には少し重く感じた・・
毒蛇なんて見た事も無いし蜂だって人並みに怖い。
ポンズが説得に応じてくれる保証なんてどこにも無いし
失敗したら更に足を引っ張ってしまう事になるだろうと思うと、緊張で心が潰れそうだった。
けれどそんな不安は押し殺し、暗く湿った洞窟内を私はひたすらに歩き進んだ。
「・・あ・・。」明かりが見えてきた、どうやら広い空間に出るみたいだ
一本道をまっすぐ進んできた私はとうとうポンズを見つけた。
「・・・」
「こ、こんにちは」
「・・・アナタ、ヒソカと一緒に居る子ね。奴もここにいるの?」
私が現れても顔を伏せたままこちらを見ないポンズにぎこちない挨拶をすると、彼女は私を一睨みした後そう言った。
「・・あ、えっとヒソカさんとは実は何の関係もないんです、ここには居ませんよ。」