【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第22章 22話
あれから丸6日
本当に誰とも遭遇できなかった私達は、地の固まっていない道なき道をドロドロになりながら進んでいた。
制汗剤シートももう残りわずか
節約のため、水源地で休めた時にはこっそり身体を拭いたりしていたが
そのせいで、お気に入りのタオルハンカチもすっかりよれよれになってしまった。
何より下着を変えたい・・・
ここを出たら真っ先にお風呂に入る事を夢見ながら、私は最終日を迎えようとしていた。
「よし、行ってみよう」
そして、私が宙を眺めながら清潔なシーツの敷いてあるベットで寝ている妄想をしている間に
2人はいつの間にかスタート地点へ戻ろうと言う話しをしていた。
途中何度もレオリオさんに「本当にオレは合格できるのか」と情けない声で問われたが
その度にクラピカさんが怒って止めに入るので、私はひたすら苦笑いを浮かべていた。
「どうだ、誰か居るか」
「いや・・・・、さすがにすぐ見つかるような場所にはいないな」
「くそ〜・・・ ?名前ちゃん、何さっきから上ばっか見てんだ??」
スタート地点の海岸付近に戻って間もなく
私は2人の話しなどそっちのけで木の上のゴンを探していたのだ・・。
あ・・・いた・・。
「ゴンくんを探してて、でも見つかりましたよ、ほらあそこ」
私が指を指して間もなく、ゴンは素早く木からこちらへ降りてきた。
「凄いや、どうして解ったの?」
「ゴン!!」
「やっぱりみんな考えることはいっしょだね、上で見てたら他にも何人かこの近くに来てたよ」
ゴンの様子や台詞からして、ヒソカのプレートは無事に奪えたみたいだ。
さりげなく首の後ろを見てみると、そこにはゲレタにやられたであろう吹き矢の傷が残っていた・・
私の渡した糧は役に立っただろうか・・。