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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第144章 144話



「じ…じゃあ、一先ず部屋に戻って安置してきますね…。
私も落としたりしたらと思うと、もう怖くて持っていられないので…」

そう言いながら指輪を外してクラピカに渡す。

「そういえば、瞬間移動の能力を得たんだったな。いい機会だ、間近で見せてもらおう」

渡された指輪をしげしげと眺めるクラピカにそう言われて、全身にビッと緊張が走った。
行き来し慣れている自室だから問題はないだろうけれど
またそれなりの念使いの前で私のヘタクソな練を披露しなければならないのかと思うと、恥ずかしくていたたまれない気持ちになる…。


「す…すぐ戻ってこれるんで。ちょっとだけ待っててくださいね。」

そして私は部屋へ戻り、クローゼットの奥底に紙袋ごと緋の眼を隠して、すぐにクラピカの元へ戻って見せた。


「本当に一瞬なんだな…。
荒野でマフィア達に立ち向かう君を見た時は、とても信じられなかったが…
いや、これ以上の話は後でゆっくりとしよう。」

スッと立ち上がるクラピカから指輪を受け取り、私は彼の横に並んで再び歩き始める。


少しだけゴンとキルアを待たせてしまったけれど、先にクラピカとのわだかまりが解けて本当に良かった…。
ただ並んで歩いているこの状況も、数分前の私には想像さえできていなかったことだ。

それだけでも嬉しくて、私はまた目頭が少し熱くなってしまった…。


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