【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第141章 141話
そうだ…彼の本質はプロファイラーに近い
盗賊の極意という能力も、奪った念能力から使い手の心の闇に想いを馳せ、自分のものにしていくことが醍醐味…そんなことを言っていたのを思い出した。
行動心理から相手の人間性を見抜き、自分の立場を置き換えることで心情を探る
そういう思考体系こそが、彼の強みの一つなのだ。
「団長が除念される物語の中では、オレ達が自力で除念師に辿り着いたんだよね?そしたら名前に頼る必要はないんじゃないの?」
クロロについての思考を深めていると、シャルナークにそう突っ込まれた。
またもやナチュラルに名前を呼ばれて少し驚いたけれど、それを覚られないようにしっかり目を見て否定の意見を述べる。
「私が介入したことにより物語が大きく変わっているので、除念師にたどり着くのは不可能だと思います。」
除念師の情報とウボォーさんへの橋渡しで優位性を示して、いくつか条件も飲んでもらいたい…
ここは今後の為にも強く出ておきたい所だ。
「何が望みなんだ?」
しかし、そんなことまでもクロロには透けて見えている様で
考えを見透かされた私は驚いて肩を揺らし、その不快感がもろに顔に出てしまった。
「ハハ、凄い顔ね。全員お前の考えている事なんて手に取るように分かてるよ」
「ウボォーと連絡を取る手段も、現状お前に頼るしかないからな。条件があるなら早いところ言っちまえ」
フェイタンとフィンクスにせっつかれて立ち上がる
…わたし程度の人間が虚勢を張ったところで、この人たち相手じゃまったく意味がないんだな…
そう察した私は深く息を吸うと、駆け引きは諦めて正直に条件を提示することにした。
20240403