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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第138章 138話





猛スピードでセメタリービルに向かう黒塗りの車の前に立ちはだかる
何百と数をこなして少し慣れてきた私は、もはや車ごと海に送り込んでいた。

我ながら横着だなとは思っているが、こちらの方が効率がいい事に気が付いたのだ。

というのも、もう路上での争いは殆ど収束していて、後は次々と現場に向かってくる応援部隊を転送するだけになっていたから


「うわっ!なんだあの女!!」


目の前に現れた私に驚き、急ブレーキを踏んで避けようとする運転手と目が合った。
けれどこのスピードではブレーキはほぼ意味がない、ハンドルを握りしめる黒服がもう「ダメだ!!」と目を閉じて身構えた瞬間


私は手を伸ばし、車を海へと転送した。


巻き起こした風だけが私を通り過ぎていく





「便利な能力だな」


ざんばらになった髪の毛をはらい、その鬱陶しさにうんざりしていると、突然背後から声がした。


「…! クロロ!…さん」


コツコツと踵を鳴らし近づいてくるのは、破れた服で傷だらけのクロロだった。




20240215
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