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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第137章 137話



セメタリービルを取り巻くように散見される黒服達
道すがら彼らを転送しつつ、中でも火の手が上がっている場所へと急いだ。
恐らくフランクリンが暴れている場所だ…彼の能力が一番広範囲への殺傷力が高い
被害を抑えるためには、先ずそこから片付けないと…!


誰かの命を天秤にかけ、自分の選択で優先順を位決めなければならない…そんな状況に吐き気がした。

今から向かう先の人を助ける為に、他の人を見殺しにしなければならない

全てが自分の責任だとは思っていないけれど、私の選択で失われる命が決まる事は確かな事実だった。


大怪我を負った人は、この場に残った方が救命できる確率が上がるため、基本的には無傷の人間をシェルターに送るのだけれど…
中には明らかにもう助からない人達も居て、その人達が私に助けを求めてくる…。


情けないけれど...そんなの、私には耐えられなかった。


死体を踏み、助けを求める人の手を払いのけ
ただ泣きながら我武者羅に黒服や警備員、警察を転送し続ける


その時、私は間違いなく命の選別をしていた。




「ハァ……ハァ……、フッ……うっ…」




必死だった。


ただ呼吸に集中し、私はもう考えるのを止めていた…。





呼びかけるフランクリンの声

見るや否や攻撃をしてきたフェイタンとフィンクス

引き止めるマチ


途中に会った誰とも目を合わせず…その全てを無視して、ただ淡々と1人でも多くの人をここから救い出すことに集中した。




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