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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第137章 137話




〈9月3日午後8時頃〉


解けた髪もそのままに、ボロボロのドレスが裾を引きずっていたので少し破いた。

後から思い出すと不思議だけれど、この時の私は寒ささえ感じていなかったように思う。

いや…肌寒さを感じる余裕もない程に、ただ必死に駆け回るしかなかっただけだったか。





「私の携帯電話、そろそろ返してください。」

「わっ…え?!」


ドォン

パラララ
パパパパ


何処かから爆発音と銃声が響き渡る

シャルナークに没収された自分の携帯電話を頼りに、私はオークション会場襲撃の現場へたどり着いた。

意識を取り戻してすぐ駆け付けたけれど、どうやら事態は最悪の状況に陥ってしまったらしい。
こうも自分の力が及ばない事が続くと、流石に希望を失いそうになる…
それでも、落ち込んでいる時間なんて私には無かった。


シャルナークとパクノダは、黒服との間に現れた私を見て驚いている

「いいけど…ウボォーは?どうなったか知ってる?」

「今は私の部屋で眠っています。」

「生きてるのね?」


2人とも戸惑っているみたいだ、珍しく大きな声を出すパクノダを横目に見て、私は受け取った携帯電話を左側の胸元にしまった。

ドレスにはポケットが無くて不便だ。


「このタイミングで現れたって事は、まさか…今からこいつら全員助けるつもり?」

「詳しくは後で話します。」


シャルナークにそう告げ、私は一先ず目の前に居る銃を構えた黒服達に向かって行った。
こうなってしまってはもう、できるだけ急いで1人ずつ転送していくしかない…

ウボォーさんは生きているのに…どうしてこんな事に…。



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