• テキストサイズ

【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第136章 136話



「…そういえば昨日の夜、最後にあの子と電話した時にウボォーがどこに居るのか聞かれたんだよね。
初めて会った時も寝言でウボォーの名前を呼んでたし、まさか…こうなる事を分かってて…」

「ウボォーだけじゃないと思う…実はアタシ、前にあの女を天空闘技場で見かけたことがあって…
どうでもいい話だから言わなかったんだけど、その時…トドメを刺される直前に、死にかけの選手を助けてた。
一昨日の夜も、自分の方がよっぽどボロボロだってのに会場に居た人間が助かったって聞いて泣いてたんだ。

…だからさ、あいつ本気なんだと思う。
全部知ってるから、全部助けようとしてるんじゃない?」


言い辛そうに話す2人の証言を聞いて、一番に反応を示したのはノブナガだった。
数秒前までは、希望を抱く事を恐れる様にフランクリンの話を馬鹿にしたのにも関わらず、顔色を変えて「それじゃあウボォーはまだ生きてるのか?!」とゴンに詰め寄り始める。


「待てよ、ガキ2人にとってオレらは敵だろ?
あの女がこいつらの仲間なら、どういう理屈で人助けしてんだよ」

「普通に考えたらありえないね」


比較的真当な見解のフィンクスとフェイタン
そう言われたノブナガはピタと動きを止めると、自分が冷静さを欠いている事に気が付いたのか「だよなァ…」と呟いて静かに目を閉じ息を吐いた。











「助ける」








「?」



「名前はそれでも助けるよ」



力の抜けたノブナガに緩く胸ぐらを掴まれたまま、ゴンはハッキリとそう言い放つ。
その口元には得意げに笑みさえ見せていた。


「まあ、そういうヤツだからな」

続けて銀髪の子供が短く息をついてそう言うと、胸ぐらを掴んだままのノブナガの手に再び力が込められた。



20240118
/ 450ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp