【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第134章 134話
フィンクスと連携を取りつつ、2人の後を追う者が居ないか目を凝らす。
当然、私達もそれに気付かれてはいけない…。
追いながら暫く見守っていると、屋根の上を飛び移っている子供に目が留まった。
まさかあれが?
携帯電話を片手に時折連絡を取りつつ、目線の先にはマチとノブナガ…間違いない。
子供が去った場所に私も乗り移り、屋根に手を置き念能力を発動させた。
物の記憶から、先ほどまでどんな会話がされていたのかを覗く…
数十秒前の記憶…
『”絶”を使ってれば滅多なことじゃ見つからないよ
でも奴等、常に尾行を警戒しているから油断すんなよ』
銀髪の子供が携帯電話で仲間と連絡を取り合っている…
そう、もう一人仲間が居るのね。
発言の内容からして、この子供も念使い
追跡能力も立派なものだわ…しかし、故にこのコは何者なのか…
一先ず私はフィンクスに報告をし、二重尾行を続けた。
…
程なく、車を近くに停めてきたフィンクスと合流し廃墟へと到着する。
ノブナガ達は、建物が建ち並ぶ中央で獲物を待ち構えている様だった。
「そのガキってのは?」
「この建物の4階。私はそっちのもう一人の方を相手するわね」
「それじゃあネタバラシといこうか」
悪戯っぽくニシッと笑うフィンクスがノブナガに電話をかける
呼び出し音を背中に聞きながら、私は2人目が居る部屋へと速やかに向かった。