【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第134章 134話
パクノダside
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9月3日…
所定の時間になっても、ウボォーは現れなかった。
その事が何を示しているのか、誰も何も言わないけれど理解している。
静まり返る空気の中で、団長はいつもと変わる様子もなく作戦の変更を伝え指示を出す。
集められた私達は、それぞれがバディを組んで鎖野郎の捜索にあたる事になった。
「ノブナガはマチと、ヨークシンでできるだけ人通りの多い場所を探せ」
「「了解」」
「フィンクスとパクノダはオレに付いて来い」
団長はスッと立ち上がると部屋を後にする
他の団員もそれぞれ散り散りに去っていく中、私とフィンクスは少しのアイコンタクトをして団長の後に続いた。
…
「お前達にはノブナガとマチを追い、2人に気づかれないように跡をつけて欲しい。」
「…?どういうこった、2人が何か怪しい動きでもしてるっつーのか」
「…二重尾行」
私の発言に団長が軽く頷く
フィンクスは小難しい事は苦手だけれど、その点を私が補い
相手がパワータイプだった時に備えてのフィンクスという人選ね…
情報が少ない中、私の能力で敵の記憶を見るチャンスを逃さず
かつリスクの高い最前線に立たせない作戦…。流石ね、理にかなっている。
「そうだな、二重尾行と言えば分かりやすいか。
マフィアの連中だけならまだしも、探し出そうとしているのは鎖野郎だ、一筋縄ではいかないだろう
誘い出すためにも、あの2人には普段通りに振舞ってもらう必要がある。敵を騙すにはまず味方からということだ。
不測の事態に備えて、2人に気づかれないように怪しい奴がいないか監視していてくれ、何もなければそのままアジトに帰ってくれていい。」
「「了解」」
私達が返事をすると、団長はいつもの部屋へは戻らず何処かへ出かけるようだった。
単独行動だなんて、こっちに来て初めてじゃないかしら…
予定通りなら、今晩は二回目の地下競売が開催される
昼も夜も…忙しい日になりそうね…。