【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第132章 132話
「お前…さっきっから意識飛んでんぞ…もうやめろ」
そう言われ時計を確認すると、想定の倍は時間が過ぎている…
まさか…眩暈がして身体が揺れてたのは、私…その都度気絶してたの…?
自分の身体の状態から考えると、これ以上群青のオーラを使い続けるのは危険なのかもしれない…。
「このままじゃ…お前まで使い物にならなくなっちまうぞ…」
目の前では諦めたように瞼を閉じるウボォーさん…
せっかくここまで回復したのに…諦めるなんて…
胸に手を当て、深呼吸をする
私も考えを巡らせるために目を瞑った。
落ち着け…きっとまだ方法はある
オーラを送れば傷を癒せることは解った。
でもこれ以上群青のオーラを使うと、私の身体がどうなってしまうか解らない。
指名手配犯のウボォーさんは病院にも連れて行けないし…
何か、他にオーラを送る方法は…
別の人に頼む?でも一体誰に…
別の人…?
「あっ!こっちなら…!私のオーラなら!」
「…?」
群青のオーラが使えないのなら、橙のオーラを使えばいい!
椅子に座りなおし群青のオーラを収めると、押さえつけられていた橙のオーラが溢れる様に流れ出してきた。
私は再び手をかざし、そのオーラをウボォーさんへと送り込む
最後に扱った時は纏もまともにできなかったのに、拙いながらも流す事くらいはできそうだ…。
群青のオーラのおかげで扱い方に慣れたのかな
「なんだそのオーラ…お前、2つもオーラを使えるのか…?
というか…おい、そっちのオーラ…なんかすげぇぞ」
「え…効いてる!」
橙のオーラを送り込んで間もなく、身体の外傷がスーッと消えていった。
ウボォーさんもかなり喋れる様になってきたし、急激に回復が進んでいる
どうしてかは解らないけれど…、今はそんな事どうだっていい
一先ずウボォーさんの容体が安定するまで回復させてから考えよう。
私はそれから、ありったけのオーラを彼に注ぎ続けた。
20231206