【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第131章 131話
「大丈夫ですか?!もっ…もう話さないでください!」
「うるせえよ、とっと殺ってくれねえか」
「ウボォーさん!」
うんざりした態度で悪態を吐き、私の制止を無視している
このまま好きなように喋らせたら、口汚く罵ってクラピカを焚きつけようとするかもしれない…
「…ごめんなさい。まず謝らせてください…、私はウボォーさんの生き方を否定するような行動をしていると思います。
ただ知っておいてほしい…貴方がこのまま居なくなったら、団長は捕まり蜘蛛は分裂しかけ…それを阻止するためにパクノダさんが死ぬんです…。」
「ッハ…、まだ言ってんのかイカレ女…」
私の暴露を聞いて、一瞬…ウボォーさんの瞼が引きつった。
強がった発言をしているけれど、ウボォーさんにも自分の命より大切な物がある事を私は知っている。
「こんなところで幕引きだって、本気でそう思ってるんですか…?
故郷の子供達が同じような目に合わないように、あの子を殺した連中を必ず見つけ出すって…
人生を捧げるって決めたんじゃないんですか?!死ぬまでクロロについていくって…!言ったじゃないですか!!」
「…。」
ウボォーさんは見開いた眼で私を見ると、固まってしまった。
言い過ぎた…。
一番感情的になってはいけない私が取り乱してどうするんだ…。
「すみません…」
「いや…お前の言う通りだ。」
「情けねえな…」続けてそう呟きウボォーさんは目を伏せた。
「ただオレは、こいつに殺されても仕方ねえ事をしてきた。因果応報だとは思わねえか?
だからそいつがオレを殺すなら、そん時は大人しく死ぬまでさ…」
咳をするウボォーさんから血が飛び散り、私の頬に付く
いずれにしても時間がない、このまま放っておいたら命が危ない…
私は顔に付いた血を拭うと、クラピカに向き直った。
「ウボォーさんも幻影旅団も、絶対に止めます。
だから人殺しにならないで…。貴方はその術を持っている、手伝ってもらえませんか?」
再び強い風が吹いた。
20231121