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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第124章 124話





膨大なオーラがホール全体を埋め尽くした。




「くたばるといいね」自分がそう言ったと同時に、目の前から人間が客席ごと消え去り
ワンテンポ遅れて信じられないような量のオーラが目の前を覆っていたのだ。


フランクリンの念弾が空を撃っているのに気が付いた時には、客席に座っていなかった警備員たちも含め丸ごとごっそり消えていた。
自分達がこの舞台に上がるまでの間、運営の人間すら居なかったのはこの能力のせいだったのか、他の団員が始末したのかと思い込んでいた…。



「な…、なんだあのオーラは…」

空恐ろしいような声色でフランクリンが呟く

フェイタン自身も、自分で見たものが信じられずに数秒固まってしまっていた。


あの女がやったのか…?
まさか、あんなただの人間が…こんなバケモノみたいな量のオーラを…
いや、こんな量は人間ですらない…。アレは…一体…




「フェイタン、フランクリン」


ガチャッとホールの扉が開かれて、掃除機を担いだシズクが戸惑いながら入ってくる。

シズクはホールの外に逃げた人間を始末する役割だった。


「廊下どころか、ロビーにも人居ないよ」


珍しく眉を下げて困惑している様子だ
状況を把握するため仕方なく舞台から降りると、下手の舞台袖からマチが女を抱えて出てくるのが見えた。

どうやら本当にあの女の仕業らしい…
意識を失ってマチに抱えられながら完全に脱力している






「今なら殺せるね」







認めたくなかった



この女に感じた恐怖を



膨大なオーラを前にして、動けなくなってしまった事を


認められるものか

コイツを殺せば、殺しさえすればそんな事はもう関係ない




即座に女に近づいて首に手をかけた瞬間

「ちょっと待ちな!」


マチが女を庇って攻撃を避けた。





その行動に穏やかじゃない空気が漂う…
苛立ちはピークに達しつつあった。





20231015
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