【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第123章 123話
運命の日はいつもと変わらずやってくる
眩しい朝日に照らされて目を覚ますと、ヒソカは既に起きていた。
小部屋に流れる空気がまだ薄ら寒い…
寝貯めした分、今朝は相当早く目が覚めたみたいだな
「おはよう」
目覚めてからもしばらくボーっと横たわっていると、ヒソカは私が起きたことに気付いて声をかける。
「…おはようございます。」
朝を迎える度、本当に夢じゃないんだなと思う
今更この世界で普通に生きようとは思わないけれど…
元居た世界での平和な日常と比べると、私は目が覚める度”ここで生きている”と強く実感していた。
今日も一日、この世界で生きることができる。
今日…今日は…
今日は9月1日…
「沢山寝たのに、顔色が悪いね」
正直吐きそうだった
スッと出されたオレンジジュースを受け取って、呷るように飲み干す。
口の中がすっぱい…
「ありがとうございます。少しシャッキリしました…」
ヒソカにお礼を言って、空になった小さなペットボトルをゴミ袋に入れる
丸1日飲み食いした食べ物の包み紙、涙を拭いたティッシュ、切れたヘアゴム…
そんな物ですら、私がこの世界で生きている証のように感じた。