第12章 12話

「いくつか・・、聞きたい事がある。」

程なくしてポックルさんは静かに切り出した・・。

「なんですか・・」

「・・お前の事・・、悪い奴じゃないとは思っている・・し、その話しもオレは信じる。

だけど、どうしても確信が欲しい。鵜呑みにはできない。何かお前の事を信じられる確かな証拠が欲しいんだ。」

あぁ・・よかった・・

ポックルさんなら解ってくれるかもしれない。

「本当ですか・・！本当に・・・ありがとうございます！」

「おいおいまだ丸っきり信じるなんて言った訳じゃないぞ！
それに、その話しが真実なら礼を言わなければならないのはオレの方だろ」

「ううん・・！いいんです！私こっちに来てから誰にもこの事を話せなくて・・
不安で・・辛くて・・怖くて・・、聞いてくれただけで本当に嬉しいです・・。」

「いいから泣くなよ・・！解ったから！　それより証拠だ、お前が知っている近い未来の事なんかでもいいからとりあえず聞かせろよ。」

「そうですよね、解りました・・。
えっと・・ポックルさんはこの試験中自分の戦闘スタイルや武器なんかについては誰にも話してないですよね？」

「当たり前だろ、どうして自分からそんな事言う奴が居るんだよ」

「私が知っていたら信じてくれますか？」

「・・おい・・、まさか・・」