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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第89章 89話





「・・・・。」

再び目を覚ますと部屋の中は真っ暗で、カーテンの隙間から入る街頭の明かりが薄っすらと部屋の輪郭を照らしていた。


暗い部屋の中でピコピコ点滅している光に手を伸ばす。
携帯にはメッセージが来ていた。


[ウイングさん:君の思い切りには目を見張る時がありますが、次はもう少し後先を考えましょうね。
早く良くなってください。お大事にどうぞ PS:ズシも大変心配しています。]



ウイングさんからだった。


嬉しいな・・・
また、風邪ひいてもいいかもな・・・。
なーんて・・・漠然と良くない思惑が脳裏をかすめる。



制汗シートで体を拭いて、冷蔵庫にあるフルーツとゆで卵を食べて
私は再び眠りについた。



疲れが溜まっていたのだろうか、丸一日眠っているのにどれだけでも眠れる気がした。









─────────────────────────────

翌日



ピタ・・


おでこに冷たい感触があり、私は目を覚ました。




「あ!名前が起きたみたい。おはよう!」



眩しくてうまく目を開けられないけど、この声はゴンだ。

「ぅ・・ちべたっ・・!ご、ごん?!」


キンキンに冷えた冷却シートで一気に目が覚める
起き上がるとゴンが目の前で身を乗り出していた。


「だっ・・・だめだよそんなに近づいたら・・!」

「大丈夫、オレめったに風邪ひかないから!」


説得力半端ないけど!いやっ!そういう問題じゃなくて・・・!

「それもそうだけど・・!私お風呂入れてないから・・!」


慌てて布団に潜り込み、少しでもゴンから距離を取るが
私がそう言うと、ゴンは平気な顔でスンスンと匂ってみせた。

敢えて嗅ぐな!!


「うーん、確かに名前の匂いが”濃い”かも・・・」

「いやーーーー!!」


ソムリエみたいに言うな!!

ゴンは鼻が良いのを知っているから、ただでさえ恥ずかしいのに・・爆発したい・・。





「なんだよ元気そーじゃん」
私が完全に布団に潜り込むと、遠くからキルアの声が聞こえた。


「そうだ!新しいアイスクリーム屋さんでお土産買ってきたよ!」


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