【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第87章 87話
「・・まー確かに?正直、殺しちまった方が早いなとは思ったぜ、普通にむかっ腹立つしよ。
・・・ただ、お前の言うフツーの友達ってのはさ・・簡単に殺しを選んだりはしないんだろな・・」
あっけらかんとした口ぶりとは違い、最後の言葉が尻すぼみになっている
「オレだって解ってんだよ、自分がどれだけゴンやズシと比べて異質かってこと・・」
そして段々と悲しげな声色に変わっていった・・
「うん・・ゴンは時々、眩しすぎちゃう事もあるけど、それを自分と比べる必要はないんじゃない?」
キルアとは先ほどから目が合っていない。
私の返事を聞いて、横に目をやる首が・・静かに沈んでいる様に見えた。
「ゴンは、今のキルアが大好きだから一緒にいるし、友達になれたんだよ。」
「・・・。」
スッとキルアがこちらを見る。
「わたしもキルアが大好きだよ。過去にどんな事があっても。」
真面目に目を見て気持ちを伝えてみた。
途端、キルアはまた顔を伏せてしまう。
自分で言っておいて私もしっかり恥ずかしくなってきた・・。
メニューを取りながら「ちょっとは自信持ったら~?」などと誤魔化してみたりする・・。
「直球すぎるだろ・・」
「え?」
「慰め方が下手」
「・・ごめ、ここのケーキ奢るから許して」
「・・・ゆるす」
20230530