• テキストサイズ

【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第82章 82話






「じゃあ また明日な」

「お休みーー」


個室での共同修行を終え、ズシと私はウイングさんの待つ稽古場までの帰路についていた。


「・・・・・」

「・・?大丈夫っすか名前さん、顔色、わるいっすよ」


標的は私か・・?
そうであればゴンとキルアにあの時点で知らせておくべきだったか・・
いや、それだと物語の辻褄が合わなくなってしまう・・、私だけならテレポートすればいいけれど
それだとズシが危ない・・。まだ誰かと一緒にテレポートできるわけでもないし・・

「名前さん!」

「えっ!?なに?!!」


突然ズシの大きな声が頭に響いた。
直後、進行方向で誰かにぶつかり足が止まる・・
歩きながら考え込み過ぎたのかもしれない、前もちゃんと見ていなかったのかと思い
反省して正面を見ると、目の前には誰も何も無く・・

胴体から温もりを感じ、視線を下げれば
ズシがひしっと抱き着いていた。


「おっと・・、えーと、ごめん、どうしたの?」

「・・最近・・頑張りすぎっす、今だってちゃんと歩けていませんでしたし、自分の声も聞こえてないみたいで」

私はあらゆる人に心配をかけてしまうなぁ・・
顔に出過ぎなのかもしれない

「疲れてるんじゃないっすか??それとも 何かあったんすか・・? 」

「・・そうかも、どうしようもない事を考え過ぎちゃうんだ・・」

「自分も!解るっす!!今日だってキルアさんとゴンさんに凄い練を見せられて・・
だから、解るっす。名前さんだけじゃないっすよ。一緒に頑張るっす」

なんていい子なんだろう

「うん、でもズシは年齢だって2人より若いし気にすることないと思うな
あとちょっとしたら今のゴンとキルアくらいになるでしょ?その時初めて並んで考えてみればいいんじゃない」

「なるほど!そうっすね!」

「ほら、やっぱり比べちゃうのは仕方ないから、考え方を変えたらいいんだよ」

「心配して声をかけたんっすけど・・逆にありがとうっす!」


「じゃあ、早く帰ろ」


手を引いて歩き始めると、ズシは恥ずかしがり手をひっこめた。

さっき抱き着いてまで私を止めたのはどこの誰なのか・・
ああ、子ども扱いされてると思ってるのかなぁ・・

あれ?ズシ・・


「・・・っ」
/ 450ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp