【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第82章 82話
「あんたらもしつこいなーー」
こういう時に頼りになるのはキルアだ
率先して駆け引きに出てくれる・・。
私なんてもう、無意識にゴンの後ろで立ち
汗ばんだ手でギュっとスカートの裾を握りしめた。
ああ、こんなことで、誰かを助けられる日なんて来るのだろうか・・
キルアと奴らのやり取りを見ながら、すっかり怯みきり後ろでゴンの肩を強く掴んでいると
突然、サダソが瞳の見えない眼窩から私を一瞬見つめた。
「!!」
目が合ったかなんてわからないけど、確実に見られた。
奴はそのまま流れるようにゴンに捨て台詞を残して、その場を離れる私たちを見送っていたけれど・・
その最中にもその嫌な視線をずっと感じ続けていた・・。
もしかして・・私・・?
「名前、大丈夫だった?」
いつまでも挙動不審な私を心配して、ゴンが声をかけてくれた。
その真っ直ぐな瞳に嘘をつくようだけど、私の予感が正しいなら
あの嫌な視線の事については何も言わないほうがいいだろう。
「大丈夫だよ」と笑って見せて、その後私たちは修行に勤しんだ。