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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第78章 78話




「わたし、わた・・わたしっ・・!えっ?!」
急に動いたからか心臓がバクバクしだして、何が何だかわからないまま立ち上がる
ゼノさんに「少し落ち着け」と頭をはたかれ・・

ようやく私はゾルディック家の稽古場に居る事を理解した。


状況を把握し息をもとに戻そうと必死に呼吸をする
手と足がきちんと付いている事も確認した。

よかった、どこも欠けてない。



「ようやっとこっちに着いたわい」

ゼノさんも頭から足の先まで私を確認しながら電話で話をしている。
おそらくウイングさんの稽古場にいるキルアと話しているのだろう・・
電話から少しだけ声が聞こえた。

「じゃあまたそっちによこす時にかけなおすぞ、3日後の今時分だな」

ピッと切り、机に置かれる電話
その横には先ほど私が転送した石や卵の入ったコップが置かれていた。
そしてゼノさんは近づいてくると私の手から対の指輪をとりあげる

「久しぶりじゃの、一旦その指輪はワシがあずかる。」

「あっ、お、久しぶりです!あのっ・・指輪、私の為にありがとうございました!」

「別料金じゃ」

背中を向けながら歩き出すゼノさんの後ろを着いていく。
せっかく久しぶりに会ったのに、開口早々また茶化されてしまった。

「あの、先ほど3日後にと仰っていましたが、それまで私はここにいていいのでしょうか?」

何の説明もないので、とりあえずゼノさんに着いて行ってはいるものの
話の読めないワードが出たので気になっていたのだ。
私とゼノさんは稽古場を出て、館の廊下を進んでいる・・

「今から行く部屋の床に神字を書け
いつでも戻ってこられるようにな、その部屋をお前に貸してやる事になっているんじゃ」

「え!そんな、いいんですか?」

「勿論それは、お前がワシ等にとって有益な能力者になったからこその投資
代わりにお前にはある程度の仕事をしてもらうぞ・・」


くくくと怪しくゼノさんが笑う・・、廊下を進む背中が私には少し上機嫌に見えた。
ということは・・恐らく私を脅しているだけだ。
何かはありそうだけど、たぶん心配することじゃない・・たぶん・・。

ゼノさんはこういう風に私をからかって面白がる時がある
何週間かお会いしてただけだけど、ゾルディック家の性根がサディストなのは、なんとなく把握した。
どっかの誰かさんもね・・
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