【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第73章 73話
「名前さんに無理をさせたくない、という点については私も同じ気持ちです。
しかし彼女の主張や考え、求める物を尊重しないという事は、それもまた彼女自身を貶める行為になる事は同じ。
私にできるのは、念の師として教えを乞う彼女を正しく導くことだけです・・。
その点については君も同じだろう。君もまた、危険と知りながらも私に念を教わっている」
「・・オレらとコイツとじゃ違うだろ」
「いいえ、なんら違いなどありません
現に彼女の念の力は、ズシを含めたキミたちよりも強力です。
逆に扱い方が解っていなければ、その方が危険なほどに・・。」
なんだか穏やかな空気ではなくなってきた。
キルアの低い声に、ウイングさんはすっぱりと切り返す
その言葉を聞いたキルアは思い出したように顔を上げた。
「!!そうだあの時・・!あの最後のトランプが投げられる瞬間のデカいオーラ
あれ本当にお前だったのか・・?!」
「え、見てたの??」
そう言われ私も驚きを隠せない
あの時は必死だったから、オーラの練る適量なんていつもより雑になっていたと思うし
隠も覚えていないのだから、もしかしたらキルア以外にも気づかれてしまったかもしれない・・。
「そりゃああんなどデカいオーラ放ってたら、念使いなら誰でも気がつくと思うぜ」
「あー・・」
それはちょっとまずいな多分・・
ヒソカさんは気がついてるだろうし・・次会うのいつになるか解らないけど・・怖いなぁ・・。
「キルア君が見たのは、発に至るための練でしょうね
さしずめ、まだ必要なオーラ量を調節できない名前さんの事ですから
加減せずにオーラを使ったんでしょう」
練習で何度か上手にできていた事であるが故・・
ウイングさんの少しドスの効いた声に私は縮こまった。
「発・・、それって四大行の最後の行だな、オレより進んでんのかよ・・。」
「まあまあ、君たちももうすぐ行き着きますよ
彼女は他の過程を飛ばしていますしね・・。」
「いずれは全員体得してもらいます。」
と怖い笑みを浮かべたウイングさんの目を私は見れなかった。
絶・・苦手なんだもん・・・。
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