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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第72章 72話







「本気で来い、ヒソカ」




リングではカストロの先制がヒソカへクリーンヒットし
会場がどよめいていた・・。

さっきまで私を気にかけていたキルアも、攻撃の仕掛けが解らず
カストロから目を離せないでいる。

さすが、レベルの高い戦いだ
私なんてとてもじゃないけれど目で追えない・・。


カストロの一方的な攻撃が続き、遂に彼が虎咬拳を繰り出した時だった。

「お前まさか、ヒソカの野郎を助けようってーのかよ!」

あまりのヒソカの劣勢にキルアは私にそう叫んだ。


壮絶な戦いに私も驚きのあまり息を飲む。
言葉が出ないが、必死に首を横に振って返した。

「でもこの状況じゃ・・、な・・!?」

「・・・っ!!」

一瞬の事だったが、ヒソカが左腕を差し出した次の瞬間に右腕が吹っ飛んだ・・

私は差し出された腕を見た時それを察し、目を伏せたが
会場ではあちこちから悲鳴が聞こえていた。


人の腕がちぎれる

嫌な音を聞いた。

「う・・」


緊張の為か吐き気までしてきた・・。
集中しなければ・・、ただでさえまだ能力は不安定なのに・・


「キルア、わたし・・ちょっとお手洗いに行ってくる・・」


「・・は?!おま、顔色最悪だぞ。ほんと大丈夫かよ!」

まだダブルの解説がある・・一度気持ちを落ち着ける為に私は席を立った。
いずれにせよ急がなければ・・

ひたすら盛り上がる会場に背を向け、興奮する人波をかき分けながら進む・・

会場出口に向かう通路へ曲がると誰かにぶつかりそうになった。



「・・っすみません」

「・・・」

とっさに顔を上げて謝るも
すっと身を引いてくれたおかげで接触は避けられたた
近すぎて解らなかったが、1歩後退して気がつく……、その人物はリングを見つめるマチだった。




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