【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第70章 70話
宙を舞う舞踏独楽
苦戦するゴン・・
痛々しい姿を見るのは辛いけれど、ハンゾー戦の時よりはマシ
コマは注意して見なくても、ギドのオーラはハッキリと見えていた。
「あのコマ、ただ回してるだけじゃないな」
「うん、念で操ってるんだよ。ひとつひとつじゃなくて、念による条件付け」
「そんな事もできるのか?」
「細かい命令を沢山あるコマにするのは難易度が高いから、1つだけシンプルに『邪魔ものをはじき飛ばせ』ってコマに命じてるらしいよ。
それだけの条件だけど、コマにオーラを纏わせているから攻撃力は高いみたい
ゴンは「ハンマーでぶん殴られたような衝撃」って言ってた。」
「はー・・。」
感心したように呟くと、キルアは黙り込んで戦いを見る事に集中し始めた。
しばらくするとゴンからオーラが消える・・
絶だ・・
「ゴン!?」
キルアは驚きの声と共に私に肩パンを食らわせてくる
多分どういう事か説明しろっていう催促だ。
「痛いよもう!ゴンはコマを避ける事に集中してるんだよ
纏に気をとられて逆に邪魔になるからだと思う。ゴンだからできるんだろうけど」
「バッカ野郎ウイングが言ってただろ!!
念での攻撃を無防備で受けちまったら、生身の体はひとたまりもないんだぞ!!」
そう声を荒げるキルアをよそに、ゴンは襲い来るコマを次々に避けていった。
「ここからが正念場だよ」
キルアを落ち着かせて座らせた。
それからゴンは1時間以上もの間ギドのコマを避け続けていたが
あえなく逃げ場のない場所へ追い込まれ敗退。
こめかみを押さえ、唸りながら天を仰ぐキルアを救急室へ急かしながらゴンの元へと向かった。