【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第8章 8話
「ヒソカさん!ちょ・・、何ですか一体!」
「キミのこと説明しておかなくちゃいけないんだよ・・、いいから黙ってついてきてくれないかな」
そして私は腕を掴まれたまま会長の前に連れ出された・・・
ハンター協会会長 ネテロさんの前に。
「会長、例の問題の件です」
「ほお、一難去ってまた一難じゃな。どれ」
私が会長の前に出た時には他の受験者はぞろぞろと飛行船に乗り込んでいる最中だった
マフタツ山に向かうためだろう。
横目で受験者の中からゴン達を探していると、一通り私を眺めていた会長が話しだした。
「ふむ、確かにただの人間じゃのう、ごく普通のなんてことない女学生さんの様じゃ・・。はて、君はどうしてここに居るのか・・・、自分の口で説明できるかな?」
「・・え・・・? どうしてここに居るのか・・ 」
受験者達の群れを眺めていて、自分の置かれている状況を把握していなかった。
突然私史上最大の問題点の正に核心について聞かれてしまい、一瞬何を言われているのかも解らなくなってしまった。
とっさにヒソカの方を見ると彼はしたりと笑うだけで助けるつもりはないらしい・・
「わたしにも・・わかりません」
こう答えるしかなかった。
そして・・・
「彼女はボクの道具なんだよ、装備みたいなものさ。」
私が力なく答えて間もなく、ヒソカはさも当たり前のようにそんな事を言った。
ざわめいていた他の試験官の人達も一斉にヒソカを見る
「ほら、他の受験者にもいたろ?生きた猿やら蛇やら・・、彼女はそれとなんら変わりの無いただの生人形みたいなものなんだ」
操り人形、マリオネット、傀儡
ヒソカは他にもそんな言葉を呟きながら私の周りをぐるっと一周りすると
元の位置に戻り「ボクって奇術師だからね」と言った。