【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第67章 67話
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エレベーターの中につくまで、キルアとは一言も話さなかった。
なにか思いつめたような空気のせいで話しかける事もできない
「手紙と箱・・さっきお前が公園でしてた事も、全部関係あるんだろ」
そしてキルアの宿泊してる階へと向かう闘技場のエレベーター内で
彼はやっと口を開き私にそう問いかけた。
期待通りの答えが返って来るわけではない、それを理解した上で尚
辛抱できずに足掻いているような言い方・・
「うん・・そうだよ」
あまりつまらない事で彼を追いつめたくない
そんな事、私が黙っていようと答えはキルアにだって解っているはずだから
肯定する事によって少しでも気が済むなら、そのくらいの問答は厭う必要はないだろう。
チンッとエレベーターが目的階へ着くと、心なしか
キルアの歩調が軽くなっているような気がした。
その時、私は思ったのだ
キルアってやっぱりただの12歳の男の子なんだなって。
「名前?!」
「わっ!ゴン!」
些細な事に頬を緩めていると、背後からゴンが突進してきた。
本人にとっては挨拶のハグのつもりなのだろうけど、私にとっては毎度中々にダメージがある
「久しぶりだね!全然顔見せないから心配してたんだ!!」
「久しぶり、ごめんね中々会いに来なくて」
キルアの部屋の鍵が開いた音を聞きつけて来たらしい
私が居るとは思っていなかったと、ゴンは嬉しそうに話した。
「荷物取りにきたんだよ、飯にでもいこーぜ」
「そうだね、オレ達送ってくよ!」
荷物を受け取って3人で食事をして、ゾルディック家へ送るための写真を撮り
その後は送ってもらってすぐに解散した。
数日ぶりに見る彼らは元気そうで一安心
自分の事の方がよっぽど心配すべきなんだけど・・
絶好調の彼らを見ていると、なんだかそんな事はどこかへ行ってしまった。