【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第67章 67話
「いっ・・いや・・これはちょっと・・・えっと・・その」
パパっとスカートを手で掃いながらキルアに向き直る
何と説明していいか解らない状況に私は思わず目を泳がし、言葉を詰まらせた。
「久しぶりだな」
「え?う、うん・・・久しぶり」
そんな私に、キルアは改まってそう言った。
「たまたま通りがかったんだよ。変な奴がいるなーって思ったらお前でさ」
少し小馬鹿にしたように笑いながら、キルアはベンチに腰を掛けるので、私も促されるように隣に座った。
「実はこの前、ウイングさんに聞いたんだオレ達・・・・『燃』について」
!!
いつの間に・・・
そう言えばこの前、ゴン達が150階クラスに到達したってTVで流れていた・・。
そのころだっけ、念について問い詰めたのって・・・
キルアの発言に思わず時系列を追ってしまい
つい斜め向かいの垣根を眺めながら考え込んでしまった。
そんな私の反応を見落とす訳のないキルアは、ピンときたのだろうか
ベンチから立ち上がると、座る私の逃げ場を塞ぐように目の前に立ちはだかった。
「やっぱな、お前が知ってるって事はオレ達の物語の中で描かれてる事なんだろ
知ってる事話せよ、どうせ解る事なんだから」
見降ろしながらそう凄むキルア
睨みつけられたその迫力に、私はつい生唾を飲み込んだ。
「ちょっと・・あの、そんな怖い顔しなくても
キルアの言うとおり近いうちに解る事だし・・・。今知っても何にもならない上に
それで辻褄が狂い始めたら・・それこそ私の手に負えなくなっちゃうよ・・
だから、解ってると思うけど・・」
「・・・・・・・・・・
あぁ・・・解ってるよ。聞いてみただけ」
投げやりに溜息をつくとキルアは私に背を向け歩き出した。
「おまえの荷物、オレんとこに届いてるぜ。ちょっと寄ってけよ」
そして後ろを向いたまま思い出したようにそう言うキルア・・
意外とあっさり引いてくれたものだ・・・
「えっ、ああそっか。ちょっと待って今行く」
私は荷物を手早くまとめ、スタスタを先を行ってしまうキルアの後に駆け付けた。