【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第66章 66話
そうか成程・・・
絶はつまり気配を断つという事・・・、その訓練を積んできたゴンとキルアが自然に出来たのだから
私も同じように鍛えればできるかもしれない。
・・・・・冷静に考えたら相手は鳩だし、私がゴン達と同じ鍛え方でどうにかなるとも思えないけれど
まずは鳩くらい捕まえられるようにならなくちゃ・・!
「ズシ!ありがとう!!ウイングさんの言いたかった事ってそういう事なんだ!」
「いや、自分ももっと早く気付けばよかったっす!」
なんだか目標が見えてやる気が出てきたぞ!
ただ部屋でじっと立ってるよりよっぽど楽しい!
「ズシ!コツとかあるの?気配を消すってどんな感じ?」
「はいっす!標的から目を離さない事っす、まずはこう・・・」
それから私達は日が暮れるまで夢中で鳩を捕まえていた。
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「それじゃ、今日は遅くまでありがとうズシ」
「いいえ!問題ないっす!自分楽しかったっす!」
向かい合ったドアの前で、また明日と別れて部屋に入る
ズシには本当に遅くまで付き合わせてしまって悪かったな
今度お礼しなくちゃ・・
あれから私達は帰宅して、ウイングさんには夕食の時に今日の事を話した。
明日からも暫くこの修行と基礎を積み上げていく予定にするらしい
鳩の件は、なんとなくでも感覚を理解する為の苦肉の策らしいので
楽しんでやれとウイングさんには言われたけど・・。
本当にこんな暢気な事をしていて大丈夫なのだろうか・・・
傍から見たら少し可笑しな光景だし、恥ずかしいなー・・なんて・・。
「お前、最近見てないと思ったら・・なにやってんだ?」
「え!?・・・あっ」
そして今日も公園へ訪れて、一人鳩に餌をやりながらじりじりと隙を伺っている時だった。
聞き覚えのある声に顔を上げると、そこにはなんとも複雑そうな表情で私を見ているキルアが立っていた。
140410