【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第7章 7話
「2人とも何匹くらい獲れたー?」
「12匹。おまえは?」
「オレは18匹!」
「・・・・・・・ 2匹・・」
正直初心者の私が2匹獲れただけでも奇跡的なんじゃないかと思うんだけど・・・
恐る恐る顔を上げた先の2人は失笑しているようだった。
「おまえさぁ、できないならできないで大人しく待ってりゃ良かったんだよ」
「そうだよ、そんなにずぶ濡れになってまで無理しなくても良かったのに」
「それもたかだか2匹のためにな」と私に目を背けながらキルアは笑いだした・・・。
く・・・言い返せない。
2人の言った通り、濡れないように銛を使ったのだけれど
慣れない作業で気が先に走ってしまった為か、途中まで自らが水びだしになっている事に気が付かず
開き直った結果、頭から水を被ったように濡れてしまったのだ。
「そんなんじゃ風邪引いちゃうよ」
「あ、ご・・ごめんね。わたし・・役に立とうと思ったんだけど・・。」
「そんな事気にしなくて良かったのに、とにかく濡れた服を乾かそう!」
「う・・うん」
優しいゴンは私に上着を貸してくれた、私がそれを取りあえず着ると
ブラウスとシャツは会場近くに火を熾して乾きやすいようにしてくれた。
「終わったら後で下も乾かそうね」
「うん・・、何から何までありがとう・・。」
「じゃ、オレ二次試験に戻るからここで待ってて!」
そう手を振りながら背を向けるゴン。
ああ、このままじゃ本当に足手まといになってしまう・・。
「あ!まってゴンくん!・・ゴンくんなら・・、ゴンくんなら絶対大丈夫!二次試験受かるから!がんばってね!」
「・・うん!ありがとう!!」
結局なんにも助けになるような助言はできなかった・・、ああなんてもどかしいんだろう・・。