【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第63章 63話
「あのねキルア、あの時本当はボドロさんが死ぬはずだったの
それを私が自ら望んで止めた。それで負った傷は私自身の責任だよ
解ってて飛び出したんだから・・。だからキルアが負い目を感じる事はないんだよ・・」
知ってるから・・・イルミの呪縛に苛まれている事を・・
辛い気持ちは分かち合えないけれど、少しでもその負担を軽くしてあげたい。
「ずっと気に病んでたんだね・・・気付かなくてごめんね・・。」
「・・・・・・子供扱いすんなよ」
「本当?頭でも撫でてあげようかと思った」
「・・おまえ・・・・、お前バカだよ」
私が少し笑ってみせると、キルアは下を向いたままぷいっとそっぽを向いた。
まだ顔色は伺えないけど、普通に返事を返してくれて良かった・・
「バカの意味解らないんだけど・・」
「わざわざ痛い目みるの解ってて突っ込むところだよ・・、ゴンそっくりだ」
「あはは、そうかな?だってしょうがないよ・・私、弱いから・・」
それしかないんだ・・・
自分で言ってて少し悲しくなってきた
「弱い」と言った私の声色が低くなると、キルアは顔を上げこちらを見る
「オレがもっと強かったら・・兄貴のいいなりにならずに、こんな事にもならなかったのかな」
「キルア・・」
それはちがうよ・・・
一言、そう言ってあげられたら・・・・