【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第53章 53話
ミルキが突然スススッと近づいて来た、キルアはそれを見て目を見開く
そ・・そうか解った!!
あまりにもキルアが生意気な態度を取り続けるから
ミルキは私をだしに使ってキルアに意地悪したいんだ・・!
「ッフ・・バカ言えよ、兄貴三次元に興味ないだろ」
「ああそうだな・・
・・けど、これを見ろよ・・この首輪、お前も知ってるだろ・・?」
「・・てめぇ」
左手を掴まれた私は、鞭の柄でぐいっと顎を上げられる
キルアに見せているのは以前つけていた起爆装置の首輪だ。
どうして今つけるのか解らなかったけれどそう言う事か・・
「お前がちゃんと反省したら外してやるよ、大好きな友達の為だろ・・?
それに、屋敷に向かってる奴らも、もう何日も試しの門で引っかかってるらしいぜ
その程度の奴らなら、あきらめて帰るのも時間の問題だな。キヒヒヒッ・・」
それだけ言うとミルキは私を置おいて、休憩してくると部屋を出て行った。
まさか2人っきりにしてくれたのだろうか・・
「はあ・・、お前なんだよそのカッコ」
「え・・!?あ、これは・・その・・
着たらミルキが会わせてくれるって言うから・・」
「こうなるに決まってんだろ、気づけよそのくらい
大体なんでお前だけここに居るんだよ・・。」
呆れた様に言うキルアに私は一連の事を伝えた
ゴンがすぐそこまで来ているという事も・・
話を聞いたキルアは、少し嬉しそうな顔をしている様に見えた。
気のせいじゃない、キルアだってゴン達に会いたいはずだ。
「ところで・・、身体・・大丈夫・・?」
「ん?ああ、こんなのたいした事ねーよ
慣れてるし、見た目より酷くないぜ」
キルアはそう言うけれど・・身体中傷だらけで、とても痛そうだ・・
痛くない訳ないんだ、それに慣れているだけ・・我慢できるだけなんだよね・・。
「わたしっ、何か飲み物と濡れタオルもらってくる」
私は走って部屋を出て行った
使用人の人に言って必要な物を用意してもらう
「ただいま!えっと・・手当とかできなくてごめんね・・」
そう言って私はキルアの身体を拭き始めた
こびりついた血は、もうどの傷からのものかすら解らない・・
「・・・」
キルアは特に何も言わなかった。
けどおとなしくしていてくれたから、多分迷惑ではないんだと思う。
私も何も言えなかった。
130707