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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第53章 53話







「どうだキル?少しは反省したかよ」


「・・。」




冷や汗をかき、お盆を持つ手が震えている・・・

結局私はあのメイド服を着てキルアの居る独房に連れてこられていた。


「聞いてんのかよっ!!」

バシンッ!!ビシンッ!!


キルアは無抵抗だ、ずっと俯いたままミルキに殴られ続けている。

そんなキルアも勿論心配だが
正直私はそれどころじゃなかった。



だって、私がこんな格好をしている事がバレたら非常にまずい!!
恥ずかしいじゃ済まされないし!きっとこの先もずっと言われ続けるだろうし!
下手したらゴンやクラピカにまでバレるかもしれない!!


私はひたすらキルアが気づかない事を祈っていた。


「ふう・・。」

ひとしきり殴り終わったミルキは、私に近づいてきた
持っているお盆の上に使っていた拷問道具を戻し
また新しいのを選び持って行く・・

今使っていた物を見ると血がベットリ付いていて、サーっと血の気が引いていった。


何回かそんな事が繰り返される

そして、おそらく自作であろう拷問具も十分に実用できた頃・・
ついにミルキが発狂し始めた。


「クソクソクソクソ!!ちょっとも痛がらないし泣きもしない!!
可愛くないぞ!!本当に反省してるのかよ!!!あ!!?」

バシンッ・・!!!


「・・・悪かったって、少しは落ち着けよ兄貴」

ようやっとキルアが口をきいた

「ッハン!キル・・今日はな・・
特別にお前に会いたいって言う奴を連れてきてやったんだぜ・・?」

「「!!」」


バラされた事に動揺していると
ぐいっと背中を押され、キルアの前に出された。

キルアも驚いたような目で私を見下ろす


「・・・・あ・・あはは、ひ・・久しぶり・・」



なんだかんだ言っても最終試験で刺されてから初めて会ったのだ
この格好を除いても十分気まずい・・
私は黙っている事もできなくなって、そうキルアに笑いかけた。


「・・・誰だよコイツ、知らねーよ」



・・なっ・・・!

しかしキルアはそんな私を一目したと思ったら
すぐに目を背け、なんと知らぬフリを通したのだ。


人が恥を忍ぎこんな格好をしてまで会いにきたというのに・・・この・・


「ほー・・、知らないんなら問題ないよな
オレがコイツの事好きに遊んでも・・」

「へ・・!?」
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