【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第53章 53話
ぷるるるるる
ぷるるるるる
「!」
私が住まわせてもらっているこの部屋には内線が通っている
しかしそれが鳴った事は今までなかった・・
今日は、ゼノさんが事情で屋敷にいらっしゃらない
と言っても最終日まで残り半分を切った私には休む暇などないので
自室で修行に励んでいた時だった。
内線が鳴ったのだ
嫌な予感がする・・
それでも私にはこの電話を取らないという選択肢はなかった。
「はい・・」
「いますぐオレんとここい」
ガチャ・・・ツーツー
ミ・・・ミルキだ・・・・
一言そう言ったと思ったら、返事を返す暇もなく電話を切られた。
なんと横暴な・・
「はぁ・・」
私は気を重くしながらもミルキの部屋の前に向かった・・
「名前です」
プービーッ
おかしな機械音と共に扉が開いて行く
幾つ目かの扉をくぐると、ちょっと懐かしいミルキの部屋についた。
「久しぶりだな、早速だけどこれに着替えろ」
「え、また撮影するんですか〜・・・」
渡されたのはメイド服、フリルとリボンがふんだんにあしらわれた丈の短いスカートだ
なんかちょっと着たくないな・・
「写真はとらない、それはアニメのコスチュームじゃないから」
「じゃあなんで・・、私・・これはちょっと際どいので着たくないです・・。」
「ははは、お前言うようになったな。まぁ着たくなきゃ無理にとは言わないよ
オレはそういうの強制しないタイプだからな、ママもうるさいし」
よく言うよ・・、ママが怖いんでしょ・・・・。
「お前キルに会いたいんだろ?」
「え?」
「それを着てオレについて来るんなら、会わせてやってもいいぜ」
「・・・。」
ミルキは怪しく笑う・・
思ってもみないもう申し出に、私の心は揺らいだ・・。