【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第50章 50話
「・・・・ならば
そこまでいうのであれば、このままの修行を続けて
もう1つの念を極めるのだ・・・お前にはそれしかない
しかし、それはお前にとって決して良い結果はもたらさないぞ・・。」
「それでも・・・・それでもお願いします。」
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もう一つのオーラ・・
群青のオーラを極める方針に決まってから数日
文字通り血の滲むような訓練が続いた。
といっても私の身体に今更体力づくりは意味が無いので、主にオーラを操る為の修行だ。
生命エネルギーを消費しているのだから疲労感は半端じゃない
その日の課程が終わっても、自室に戻る通路で力尽きてしまうくらいだ・・・
そう、私は今まさにひんやりとした石畳の廊下に額を擦りつけている・・・
冷たくて気持ちが良い、このまま寝てしまおうか・・・。
薄暗い通路内で諦めるように瞼を閉じると、前方から足音が聞こえてきた
誰かが来たのだろう、人通りはほぼ無いというのについている
私は安堵した
おおかた使用人の人だと思ったからだ
部屋まで運んでくれるかもしれない
この屋敷内ですら、一家の人間に偶然でも出くわすなんて事は今までなかったから
今度も間違いなく使用人の人だと私は確信していた。
「いきてる?」
「・・・! はい・・・、こ・・・こんばんは」
・・・・この声はもしかして
「・・・、こんばんは。
もし邪魔なら見なかった事にするけど」
「・・・いえ、あの・・・よかったら誰か使用人の人を呼んで・・頂けると・・。」
ッコッコッコと小気味いい草履の足音が私の直ぐ真横まで来る
その後衣擦れの音がして、その人物はしゃがみ込んだのだと解った。
「どうしてほしいの?」
「・・・部屋に帰りたいので手を貸してほしいです。」
どういうつもりなのだろう・・・
少し不安に思いながらも、問いには正直に答える
すると少しの間が空いて、うつ伏せの私の上体をその誰かが起こした。
130702