• テキストサイズ

【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第39章 39話



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――









私は今、屋敷から看守小屋までの敷地の森を使用人の人の運転する車に揺られ走っている。

首にはミルキの起爆装置が首輪の様に付けられて少し冷たい・・



「到着いたしました、あちらでございます。」

「あ・・、ありがとうございました。」

「用件が済むまで私は此方で待機しておりますので」

「すみません・・」



使用人の人を林の中で待機させ、私は足早にゴン達の居るはずの看守小屋へと駆けていった。



「・・・・」
家の窓からは明りがもれている、皆居るのだろうか・・

そうしてドアの前に立ち、ノックしようと手をかざした瞬間だ


バン!!

「名前!!」
「わっ・・!」


勢いよく扉が開き、中からゴンが飛び出してきた
私は驚いてよろけそうになったが、ゴンが力強く抱きしめて離さないので軽く足が浮いた程度だった。


「い・・いたい、いたいよ・・ゴン・・。」


「名前・・?!マジだぜ!名前だ!!」

レオリオとクラピカも私を見ると驚いたような顔をして出迎えてくれる


「もう喰われちまったのかと思ったぜ・・!ゼブロさんの言った通りだな!」

「名前・・、すまない。助けに行けなくて」


クラピカは本当に申し訳なさそうにそう言う
レオリオに至っては少し目が潤んでいて本当に心配してくれていたのだと思った。

因みにゴンは先ほどから強くしがみついたまま無言で顔を埋めている・・

「ううん、いいんです。心配かけてすみません・・ゴンも・・ごめんね」



「・・・ううん・・あやまるのはオレだよ・・・、すぐに助けに行きたかった・・・・。
でもオレに力がないから・・名前の事守れなかったんだ・・・。」

「・・そんな、・・それは違うよ」

「違くない!」

ゴンは言いながらばっと顔を上げる

「名前が無事で本当に良かった」


ぐっと涙をこらえるように顔を歪ませ、ゴンは再び私の身体に顔を埋めて震えていた。


何処かで見た事のあるその表情に、私は酷く悲しい気持ちになった・・
私はゴンにあの時と同じ思いをさせてしまったんだ・・・。カイトが居なくなった時のように・・・





130510
/ 450ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp