第8章 *猫⑧
「あぁっ…クロ…」
「あやねの…感じてる声で呼ばれんの好きだわ」
耳元で言われる『もっと呼んで…』って甘える声で囁くクロ。
そのくすぐる声にさえ感じる。
後ろから胸を揉まれ、耳を舐められ…我慢の出来ない私は、弄られる身体をクロの方へ向けて自ら唇を重ねた。
口の中に入る舌は愛おしむように優しく絡まり、いつもの激しさは無かった。
「ふっ、ん…クロ…ごめん、なさい」
「…こんな時に謝んなよ。謝ったところで止まるわけでも無いんだ…」
「でも、私…んっふぅっ!」
これ以上言わせないと言わんばかりに重なる唇。
クロは私を床に優しく押し倒すと、唇を離す事無く私の両足を割って入る。
すでに硬くなったクロの物が私の中に押し込まれてくるのを感じ、言いようのない快楽が押し寄せ近くに畳んで置いたクロのジャージに目がいった。
音駒高校バレー部の赤いジャージ。
「今、余計な事考えてる?」
「へっ?あぁぁっ!!」
突然早まる律動に私はクロによる激しい刺激に頭の中が真っ白になっていた。
「っく!今は俺だけを見ろよっ!目の前にいんのは俺だろ!?」
「やぁっん!はげ、しっ!ひゃぁんっあっ!ダメッ…もう…あぁぁんっ!!」
「イケよ!!」
さっきまでとは違う激しさに、自分の弱い部分を執拗に擦る。
クロは本当に私の身体の事、よく知ってる。
「クロッ!!わ、たし…あぁぁっ!!!」
身体を仰け反り果てた私を、いつものにやけた笑顔で見るクロ。