第33章 ★ボーナストラック
背をピンと伸ばし立ち上がろうと、俺から離れようとする。
それを俺は留める。
彼女の両手首に、あたかも鎖のついた枷のようにまとわりついて。
「あ、待っ、ぁ、はぁっ」
白い太ももが、数刻前につけた内ももに刻んだ赤い花が、ぶるっと震えた。
その光景が例えようもなく官能的で、俺は昂ぶる。彼女の花弁を唇で食んで、飢えた者のように強く啜り上げ、舌で舐め回してから、また啜った。
「あ、はぁ、や、ぁっ。若利く…あ、やぁっ」
喘ぎ、天海が身体をくねらせる。
合わせて踊るように揺れる胸。
触れと誘っているようでもあり、俺は左手を伸ばして胸を鷲掴みにしては揉みしだく。
天海が呻く。
「ぁ…ゃあ、あっ」
短く弾んだ声を天海は放つ。
それがひときわ高くなったのは、彼女の最も敏感な尖りを俺が口で犯した刹那。
部屋中に嬌声を響かせた。
「あぁっ、やぁっ、あぁぁっ、あぁぁっ」
「ン…ぁ…はぁ、天海ッ…」
熱い息を吹き付けただけで感じるのは、いつもとは違う体勢だからなのか。
“初めて”の彼女をまた1つ知り、俺は痛いくらいに怒張した自らの下半身の要求と戦いながら、甘美な蜜を舐め取り、膨らんだ快楽の芽に吸い付く。
いつのまにかツンと尖って存在を主張している胸の頂きも摘んで捏ね刺激を与えれば、耐えかねて天海が頭を振った。
「んはぁ、ぁ、ぁ、ぁっ!」
次第に首を横に振る動作が激しくなり、彼女の内股が震え出す。
俺の中の獰猛な本能が「追い詰めろ」と囁く。
「ありさ…」
本人には聞こえぬほどの小さな声音で囁いて、俺は右手を、彼女の手枷を離し、すぐさま指を絡め取って握りしめた。
握り返してくるその強さに心を打たれながら、彼女の愛液混じりの俺の唾液で濡れに濡れた核の部分を、軽く歯を立て、舌で転がし、そして、吸って締め上げた。
「あぁぁぁっ!」
細い悲鳴を上げ、天海の身体がぶるりと揺れる。
揺れて、噎せるような甘美な香りを溢れさせてとろりとこぼした――果てた。