第4章 ユーリ←→チロル
「ミルクー風呂の準備できたぞー!」
「はーい、ありがとう。」
チロルがタオルを持ってついてくる。
バスルームでタオルを受け取って脱ごうとしたが、まだチロルがいる。
「あの、脱ぐから出てもらってもいいかな?」
「あっ、そういうもんか、ごめんごめん。」
(チロルだけど男の子だし、中身がチロルだからってやっぱり見た目はユーリだしね……。)
「こら、ユーリもだよ!」
タオルの陰にいたユーリが慌ててチロルの肩に乗った。
(チロル、生意気だけどなんだかんだ頑張ってて可愛い。)
お風呂に浸かりながら考える。
(今日はバラの香りだ……。
ユーリが教えてくれたんだろうなぁ。
チロルも可愛いけどユーリがいないとやっぱり寂しい。
思ってたよりずっと大切な存在なんだな……。)
髪を乾かして、寝巻きを着てナイトガウンを羽織る。
部屋に戻るとチロルがベッドメイクをしてくれていた。
「今日はお疲れ様。これで終わりだよ。」
「オレ頑張ったでしょ?」
「うん。ありがとう。」
「ミルク……眠い。」
「いいよ、もう休んで。」
「ミルクと一緒に寝る。」
「えっ?!」