第27章 touchで起こして…勝手に彼目線ーアランー
手を伸ばして、唇に触れる。
「我慢しないで声上げれば?」
我慢できないようにしてやるよ……。
上からゆっくり撫で下ろし、ゆるやかなカーブに手を滑らせていく。
その先へ手が触れると、耐えるようにミルクがシーツをぎゅっと握った。
「ん、ぁっ……」
まだダメか……じゃあ、これは?
顔にかかった髪を一方へ流し、耳を甘噛みした。
「……っ、ゃ、……だめ。」
必死に声を我慢する様子が、たまらなく可愛い。
さらに強く握り締められた手を上から包んだ。
「やめない。
寝起きのお前、可愛いから。」
「っ……いじわる」
そんな俺のことが好きなくせに。
「知ってる」
振り向いたミルクにそう答えた。
ミルクは俺の顔を見ると何か言いたそうにしながら、黙っている。
「俺と朝を過ごすの嫌になった?」
「ううん、いじわるだけど……そんなところも好きだから。」
こいつ……!
わかってても、直接言われんのは……。
まぁ、うれしいけど。
いきなり素直になるなよ……。
やばい、顔が緩む……世界一、幸せだ。
そんな想いを込めて、ミルクを抱きしめる。
「ふふ……、アラン、重いよ。」
「重くしてる。」
余裕を取り戻してきた声を聞いて、もう一度翻弄してやりたくなった。
耳たぶを舌でくすぐって、首筋までたどっていく。