第26章 隣にいるだけで ー王宮アランー
アランが少し身体を離してそれを見ると、ミルクは恥ずかしそうに俯いている。
「じゃあ、それ自分で外して。」
パッと顔をあげたミルクの頬は真っ赤に染まっていた。
「自分でなんて恥ずかしい、よ。」
「このままだと、続きできないけど?」
潤んだ瞳でしばらくアランを見ていたミルクが視線を外すと、自分の下着に手をかける。
小さなパチっという音がして、ホックがはずれたのがわかる。
「ほら、早く手退けて。
目逸らさないでこっち見て。」
「まだ明るいし、やっぱり恥ずかしい……。」
アランはそんなミルクの両手首を優しく掴んだ。
「それならなんでこんな下着つけてきたわけ。」
そして胸元を隠した手をぐっと開かせる。
「やっ…… 」
「こういうのも大胆でいいな。」
露わになる胸にアランは思わず呟いた。
唇が耳朶をかすめ首筋を辿って行き、弱々しい抵抗を抑えながら鎖骨にキスが落とされていった。
「んんっ…… 」
アランの指はストラップにかかり、それをそっと肩から滑らせた。
そして胸元へキスを繰り返しながら、自身の服も脱ぎ始める。
「っは……あ……、アラン……。」
切なく自分の名前を呼ぶ声に耐えられなくなったアランは、ミルクを抱き上げてベッドへ向かった。
(え……?)
自分は降ろされず、ベッドに腰掛けたアランの膝の上でミルクは戸惑った。
「今日はおまえが上になって。」
「私が……?!」