第24章 忍ぶ想い ー佐助ー
「うん…それは私もだから……。」
そう答えて、私は背中に手を伸ばした。
「じゃあ、挿れるよ。」
そこに佐助くんを感じて、身体が強張る。
「……緊張してる?力抜いて…」
私の手に優しく指を絡めると、佐助くんはゆっくりと挿入ってきた。
「紗代さん……これはっ……新境地だ。」
普段あまり表情を変えない佐助くんが眉を寄せて私を見下ろしている。
どうしよう、気持ちいい……っ。
隔てるものなく繋がったそこはお互いの熱で溶けてしまいそうな感覚に襲われる。
「動くけど、辛かったら言って欲しい。」
「うん……っ。」
始めはなじませるように優しく、そして徐々に激しく変わっていった。
「っん ぁあ……っ」
「紗代さん……もっと声聞かせて。
半径50メートル以内に人の気配は感じないから……っ、多少声を出しても大丈夫だ。」
「佐助くんっ…… もっと…っ 」
握られた手をぎゅっと握り返す。
「っ……余裕ないから、その言葉はマズい 」
追い詰められたような声がとても艶めいていて、下腹部がきゅんとする。
「は……っ 」
息を吐きながら佐助くんは動きを止めた。
「ちょっと待って。まだもう少しナカにいたい。」
そう言うと、身体を寄せて私をぎゅっと抱きしめた。
「佐助くん、好き。」
顔が見えないから、言葉を紡ぎやすい。
「4年も私のこと待っててくれてありがとう。
いつもこの手で守ってくれてありがとう。」
「どういたしまして。
これからも守らせて。
……それにしても、君があまりにも可愛いから俺はそろそろ限界だ。」
佐助くんは上体を起こすと、再び律動を始める。
私は全身で彼の熱を受け止めた。