第2章 レオ←→セバスチャン
「これ、もしかしてセバスチャンの入れ知恵?」
呼吸と衣服を整えながら、レオが質問する。
「あ、うん。
レオこういうの好きなの?」
「男子校だったからね。女の子の制服はちょっと憧れ。
だからこれはたまんないなぁ。」
レオはスカートをチラっとめくりながら言った。
「ちょっと!
……セバスチャンとレオが入れ替わっちゃったっていうのはやっぱりほんとだったの?」
未だに半信半疑だったらしい。
「なんだか夢みたいだよね。
木の実を食べろってセバスチャンに言われて、セバスチャンと半分ずつ食べた。
気がついたら鳥かごの中にいて、カタカナしか喋れなくなってたよ。」
笑いながらレオが言う。
「それにしても、時間がとれないからって勉強の時間に誘惑してくるとはね。」
レオは意地悪そうに目を細める。
「そっ……それは!」
素直に伝えてね、と言ったセバスチャンの言葉が頭をよぎる。
「レオに触ってほしくて我慢できなくなっちゃったんだよ!」
「今日はいつもよりストレートだね。」
「ちゃんと言わなきゃ伝わらないなと思って。
わたし、レオのこと大好きなの。
好きすぎて、 レオはわたしでほんとにいいのかなとか不安なんだよ。」